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CAI03オープニング記念展「LIVING」

CAI03 OPENING EXHIBITION “LIVING”

会期 2020年12月20日(日) – 2021年1月9日(土)
時間 13:00 – 19:00
休館日 12月21日(月)、12月28日(月)– 1月4日(月)
会場 CAI03 札幌市中央区南14条西6丁目6-3
主催 CAI現代芸術研究所/CAI03

この古いアパートには、まだ3世帯ほど長く住んでいる人々がいる。
ご高齢の一人暮らしなど、彼らは改装でうるさい騒音にも優しく理解を示してくれる。
長い年月、長い時間、そこに生きること、今起きていることも、今感じていることも、あるがままに受け取って。 

 
[CAI03移転記念 LIVING展に寄せて]
新しいパルスのために
港千尋

額に、手首に、胸に手を当てて、生きていることを確かめるーひとりのパルスは
感じる手をとおって誰かのパルスに伝わり
誰かのパルスは木々の呼吸、虫のざわめき、雲の色に同期して 
空の高みへ立ち上り、風と雪と雷鳴となって世界を共振させるのだ

唇を震わせ、耳の奥を震わせ、皮膚を震わせ
記憶のカーテンを揺らし、100億のボディを動かしてビートになる。
それは誰にも止められないー外に出れなくても移動できなくても、すぐに会えなくても離れていても、わたしたちはいつの時代にも、そうやって創ってきたのだから

ビートは続くーLIVING LIVING LIVING LIVING LIVING
人が生きているところ、生きて活動しているところ
新しいパルスが生まれてくる

●出展作家
kugenuma(港千尋、キオ・グリフィス)
岡部 昌生
伊藤 隆介
鈴木 涼子
露口 啓二

●プロフィール
kugenuma(キオ・グリフィス+港千尋)
kugenumaは港千尋とキオ・グリフィスによるアーティストユニット。2016年より活動を開始。
ひとつの素材をもとにそれらを育む素質の多様性、セミオティクスの仕掛け、展開の限界値を探りながら呼応制作を方法論としている。京都クマグスクでは晒を用いてエミリー・ブロンテ作に因んだ「曝しヶ丘」(2016) をインスタレーションとして発表。フィンランドのトルクでは、夏至に向かって延びゆく日没時間をタペストリーの解かれた糸で測定表現した「vyakya」(2016)、BENIZAKURAART Annual2018、2019 など。

Kio Griffith (キオ・グリフィス)
現代美術家。1963年神奈川県生まれ。アーティスト、キュレーター、デザイナー、ライターとして日本とロサンゼルス (米国)を拠点に活動。主な展覧会にあいちトリエンナーレ(名古屋/2016)、個展「 」(CAI02/札幌/2018)等。
個人の作家活動と並行し、kugenuma(港千尋氏とのユニット)、国際交流基金ロサンゼルス支部ゲストキュレーター、「現像」(編集発行)、Oote41221(スペース運営)等幅広く展開。

港千尋
1960年神奈川県生まれ。イメージ、記憶、群衆などをテーマに作品制作、執筆、と広範な活動を続ける。著作『記憶ー 創造と想起の力』でサントリー学芸賞、写真展『市民の色』で伊奈信男賞を受賞。2007年第52 回ベネチア・ビエンナーレ では日本館コミッショナー、2016年あいちトリエンナーレでは芸術監督を務める。多摩美術大学情報デザイン学科教授。 近刊に『インフラグラムー映像文明の新世紀』(講談社選書メチエ 2019)

岡部 昌生 Masao OKABE
1942年北海道生まれ。美術家。
フロッタージュをはじめ様々な手法で場所や時が誌す痕跡からモノに内在する記憶を想起させる表現をつづけてきた。1979年パリでの169点の「都市の皮膚」は、以降の表現の起点となる。
1980年代後半より広島の被爆した樹木や場所の痕跡を作品化するプロジェクトを開始、また東日本大震災後の遺構や被曝しつづける樹木のプロジェクトも継続的に行っている。
主な展覧会、光州ビエンナーレ(韓国/2000)、ART for the SPIRIT 永遠へのまなざし(北海道立近代美術館/札幌/ 2001)、シンクロニシティ同時生起(広島市現代美術館/広島/2005)、 第52回ヴェネツィア・ビエンナーレ日本館「わたしたちの過去に、未来はあるのか」(タリア/2007)、タスマニアのヒロシマ(MONA/オーストラリア/2011)、南相馬の記憶と記録(福島県立博物館/2013)、札幌国際芸術際2014 (北海道立近代美術館/札幌/2014)、虹のキャラバンサライあいちトリエンナーレ 2016(名古屋/2016)、floatingland(ヌーサ/2019)、現代美術の定点観測(群馬県立近代美術館/2020)、記憶のための未来(バンクーバー/2021)

伊藤 隆介 Rusuke ITO
北海道札幌市在住。映像作家、美術家。
The School of the Art Institute of Chicago 大学院修士課程修了。
映像メディアの持つ特性(フィルムの物質性、ビデオの即時性など)を主なテーマにした映像作品、美術作品の制作・発表を行っている。代表作にファウンド・フッテージによる実験映画『版(Plate)』シリーズ、模型をビデオで拡大投影するインスタレーション『Realistic Virtuality(現実的な仮想性)』シリーズなどがある。主な展覧会、天王洲洋画劇場(児玉画廊|天王洲/ 東京/2016)、札幌国際芸術祭2017(モエレ沼公園/札幌/2017)、The Remains of Cinema(Künstlerhaus Graz/オーストリア/2018)、ゴーストワールド(CAI02/ 札幌/2019)、Domestic Affairs(児玉画廊|天王洲/東京/2020

鈴木 涼子 Ryoko SUZUKI
北海道札幌市在住。ジェンダーやセクシャリティなどをテーマに、自意識や人間の欲望、社会の歪みに 焦点をあてた作品を制作している。
主な展覧会、手探りのキッス 日本の現代写真(東京都写真美術館/ 東京/ 2001)、上海ビエンナーレ (上海美術館/上海/2004)、Global Feminisms(ブルックリン美術館/NY/2007)、DOMANI・明日展  未来を担う美術家達(国立新美術館/2010)、Body,Being Here(テグ美術館/韓国/2013)、The Women Behind(Museum on the Seam/イスラエル/2018)などの国際展にも多数参加。 各開催美術館の所蔵になるなど、その作品は国際的にも高い評価を得ている。 第21回東川賞特別賞、第15 回道銀芸術文化奨励賞受賞。 2007年文化庁の新進芸術家海外研修員としてドイツで1年間研修。
http://www.ryokobo.com
作品収蔵
東京都写真美術館、北海道立近代美術館、Mint Museum in North Carolina、Museum at American University、 上海美術館、The Art gallery University of Maryland、高橋コレクション、東川町

露口 啓二 Keiji TSUYUGUCHI
1950 年徳島県生まれ。1990 年代末より北海道の風景と歴史に着目した写真の発表を始める。 主な展覧会、ICANOF2009 Blinks of Blots and Blanks(八戸市美術館/ 八戸/2009)、札幌国際芸術祭(札幌/2014)、自然史_ 北海道・福島・徳島(CAI/ 札幌/2014) もうひとつの眺め(北海道近代美術館/札幌/2015)、 今も揺れている(横浜市民ギャラリーあざみ野/ 横浜/2018) 、フォトシティさがみはら写真賞受賞展(相模原市民ギャラリー/相模原/2018) 、自然史より(nap gallery/東京/2019) 道草(水戸芸術館現代美術センター/ 水戸/2020)