CAI

BENIZAURAPARK ART ANNUAL 2021 交わる水 − 邂逅する北海道/沖縄

Crossing Water: Encounter of Hokkaido and Okinawa

会期 2021年10月1日(金) – 10月31日(日)
A会場|CAI03 札幌市中央区南14条西6丁目6-3
時間| 13:00 – 19:00
休館日|日曜・月曜・祝日

B会場|紅櫻公園 札幌市南区澄川389−6
時間|10:00~17:00
入場料|500円(小学生以下無料) ※狸庵をご利用の方は無料となります。
定休日|月曜日(祝日の場合は翌火曜日)
TEL|011-581-4858
駐車場|100台(無料)
https://www.benizakura.jp/

アーティスト
岡部昌生、伊波リンダ、進藤冬華、ヒデミニシダ、ミヤギフトシ、kugenuma(キオ・グリフィス、港千尋)、AYA RODRIGUEZ-IZUMI

CAIでは10/1より紅櫻公園とCAI03の2会場で「BENIZAURAPARK ART ANNUAL 2021交わる水 − 邂逅する北海道/沖縄」を開催します。「交わる水―邂逅する北海道/沖縄」は、2016年に開かれた『あいちトリエンナーレ』の小企画として立ち上がりました。日本列島の北の端と南の端に位置するふたつの土地は、隣国と身近に接する場所として時代の変化や異文化との接触を直接的に体験してきました。周縁地域として、異なるものとの交流を積み重ね、変容し、あらたな層を生み出し、幾重にもひろがりを続けています。本展では、岡部昌生が沖縄の伊江島で制作したフロッタージュ作品《被弾痕のある公益質屋遺構》を、ミヤギフトシが北海道を舞台とした《いなくなってしまった人たちのこと》の続編となる新作《音と変身》をご紹介します。また、北海道出身の進藤冬華、ヒデミニシダ、沖縄出身の伊波リンダ、ロドリゲス・アヤ・イズミ、双方の土地を行き来きするkugenuma(キオ・グリフィス、港千尋)を迎え、「交わる水―邂逅する北海道/沖縄」2021年versionとし、北海道にて作品を介しての対話からさらなる展開を期待します。
CAI03では伊波リンダの個展、紅櫻公園では、岡部昌生、進藤冬華、ヒデミニシダ、ミヤギフトシ、kugenuma、AYA RODRIGUEZ-IZUMIの作品を展示します。

BENIZAURAPARK ART ANNUAL
2018 年より札幌市南区に位置する「紅櫻公園」にて、自然豊かな環境を活かした野外展を中心とした現代アートプロジェクトを始動。道内はもとより国内外の先進的、実験的な作品を制作するアーティストを招聘し滞在型制作も可能とする創造性を育み発信させる場をめざします。

伊波 リンダ|IHA Linda
1979年沖縄県出身、同地在住。父はハワイ生まれ沖縄県系2世、母は移民先のテニアン島生まれで、自身のアイデンティティにも関わる沖縄に住んでいるアメリカ人、沖縄の人々の日常を撮影するなど沖縄を対象とする制作を続ける。2009年、東松照明デジタル写真ワークショップに参加。近年の主な展覧会に、「VOCA展2020」(東京/2020)、「作家と現在」(沖縄/2019)など、中止となった「札幌国際芸術祭2020」参加作家。lindaiha.com

岡部 昌生|OKABE Masao
1942 年北海道生まれ、同地在住。フロッタージュをはじめ様々な手法で、場所や時が刻む歴史の痕跡からモノに内在する記憶を想起させる表現を続けてきた。1979 年、パリでの169 点の「都市の皮膚」は、以降のヒロシマ、フクシマなど都市の路上の作業の起点、表現の基点をかたちづくる。広島市現代美術館、福島県立博物館との共同から、「被爆樹に触れて」と「被曝つづける樹」のシリーズは、この活動から生まれた。2007年のベネチアビエンナーレ参加を機に、パリの版画工房Idemからリトグラフ作品集「StudioMONTPARNASSE」が出版される。「あいちトリエンナーレ」(2016)の企画参加で、はじめて沖縄に触れた手応えは、土地の時間と人がひとつになる共同制作ともいえる「公益質屋遺構」の表現に立ち会う貴重な経験の集積であり成果だった。ながい交遊を積み重ね、郷里根室と韓国済州島を結ぶ「島から島へ」のプロジェクトは、あらたな出来事のはじまりとなる。近年の活動に、「記憶のための未来」(バンクーバー(2021)、「記憶の滑走路」(済州島/2021)がある。

ミヤギフトシ|MIYAGI Futoshi
1981年沖縄県生まれ、東京都在住。留学先のニューヨークにて、制作活動を開始。自身の記憶や体験に向き合いながら、国籍や人種、アイデンティティといった主題について、映像、オブジェ、写真、テキストなど多様な形態で作品を発表。近年の主な展覧会に、「In Order of Appearance」(沖縄/2021)、「アッセンブリッジ・ナゴヤ2020」(名古屋/2020)、「あいちトリエンナーレ 2016:虹のキャラバンサライ」(名古屋/2016)がある。小説『ディスタント』(河出書房新社/2019)がある。
fmiyagi.com

ヒデミニシダ|NISHIDA Hidemi
1986年北海道生まれ、東京在住。ノルウェー王国ベルゲン芸術デザイン大学芸術学部修士課程修了。2018-19年にかけポーラ美術振興財団在外研修員としてモスクワに1年間滞在。風景と人との対話を生む環境インスタレーション作家として活動する他、舞台美術、空間デザイン、インスタレーション、パフォーマンス等も手がける。近年の主な展覧会に、「光州ビエンナーレ」(韓国/2014)、「札幌国際芸術祭2014」札幌大通地下ギャラリー500m美術館(札幌/2014)がある。
hdmnsd.com

進藤 冬華|SHINDO Fuyuka
1975年札幌生まれ、同地在住。北海道教育大学札幌校 美術・工芸コース卒業、University of
Ulster、MFA(ベルファスト)修了。滞在や移動を通じた体験をもとに土地の歴史や文化、自然などに関わる作品を制作。近年はツアーや戸外のパフォーマンスなどを行い、土地の背景を見つめることを促す活動を展開。これまでの活動に「たよりをつむぐ」県北芸術村推進事業交流型アートプロジェクト(2020.10-11)、個展「移民の子」モエレ沼公園(札幌/2019)、「対馬アートファンタジア2016」(長崎/2016)がある。
shindofuyuka.com

kugenuma 港千尋+キオ・グリフィス
2016 年より活動を開始。ひとつの素材をもとにそれらを育む素質の多様性、セミオティクスの仕掛け、展開の限界値を探りながら呼応制作を方法論としている。インスタレーション、zineの制作、パフォーマンスなど表現方法は幅広い。代表作に夏至に向かって延びゆく日没時間をタペストリーの解かれた糸で測定表現した「vyakya」(2016)、実在の人物を素材とした「life of bryan」(2019)などがある。

AYA RODRIGUEZ-IZUMI|ロドリゲス=伊豆見・彩
1986年沖縄県生まれ、NY在住。スクール・オブ・ヴィジュアルアーツ修了。2019年度日米芸術家交換プログラムフェロー。沖縄、キューバ、プエルトリコにルーツを持ち、トラウマや儀礼、文化アイデンティティをテーマにインスタレーション、パフォーマンス、彫刻、映像などさまざまなメディアを選択し、制作を行う。
iamaya.com

主催|特定非営利活動法人CAN
共催|株式会社 紅櫻公園、北海道自由ウヰスキー株式会社、北海道自由ワイン株式会社
協賛|札幌市サポート基金
助成|公益財団法人アサヒクグループ芸術文化財団、公益財団法人小笠原敏晶記念財団
後援|札幌市、北海道新聞社
協力|札幌国際芸術祭実行委員会
企画|CAI現代芸術研究所/CAI03

総合プロデューサー 寺田英司 /特定非営利活動法人CAN、株式会社紅櫻公園代表
ディレクター 端 聡/ CAI現代芸術研究所/CAI03
キュレーター 佐野由美子/ CAI現代芸術研究所/CAI03、町田 恵美
アドバイザー 港 千尋 /写真家、多摩美術大学情報デザイン学科教授